採用領域における中小企業の勝ち方と戦略–採用母集団の落とし穴– ~Voice! for HRM Vol.79~

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新型コロナウィルスの影響により、採用市場のランドスケープ(景色)は大きく変化しました。ここ数年間は、いわゆる売り手市場下で学生有利の状態にありました。しかし、感染症の流行により、企業側有利の買い手市場へと変貌し、今まで採用に苦戦してきた企業が優秀な学生・中途社員を獲得する絶好の機会を迎えていると言えます。

そのため、ここぞとばかりに多くの中小企業がダイナミックな採用に踏み切り、巨額の予算を投じてきました。採用への予算のかけ方としては、媒体への出稿頻度の増加、SEOへの投資そして採用・転職エージェントの活用などが挙げられ、採用・HR業界における「コロナ特需」の到来と言えます。

しかし、買い手市場だからこそ予算と時間を無駄にしないように、採用計画を戦略的に立てる必要があります。

中長期計画の中で、組織のビジネス戦略はどのように描かれていて、どのような人財をどのくらい採用すべきかを考えた上で、具体的な人物像や想定される学生・中途社員の属性や特性を細かく設計していく必要があります。このプロセス(ペルソナ分析)を精緻に行うことで、狙っている候補者の層を決定することができます。いわばどこの領域で戦うかを決定づける最も重要なフェーズであるとも言えます。

確かに、狙う層を限定してしまうと、雇用の機会を制限してしまうのではないかと懸念する人事ご担当者様もいらっしゃると思います。しかし、求人者全てに対するメッセージというのは、一見多くの人を対象にできるため効果的であるかのように錯覚しますが、実際のところ誰にも響かないというのが現実です。その結果、目標としていた採用人数に全く届かないという結果になるのです。

経営者及び人事ご担当者が中心となり、

・自分達が必要な人財とはどのような属性・特性を持っているか

・このような潜在候補者はどのような行動パターンをするのか

・どんな企業に興味を持ち、どんなメッセージに魅力を感じるのか

・そのためにどのようなブランディングをどのような媒体・メディアで行えばよいのか

を考える必要があります。

どんな組織であっても、突き詰めていくと、求める候補者の具体的な特性や属性、タイプが明確になるものです。「とにかく数集めしたい」という気持ちをぐっと抑え、まずは貴社が欲しい人財のペルソナ設計を行ってみましょう。

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(D.S)

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