SDGs (Sustainable Developmental Goals)とは、持続可能な開発目標を意味し、「多様性/ダイバーシティの受容」や「健康経営」、「働き方改革」を積極的に行うことで、よりよい社会・世界を目指す取り組みである。世界基準で7つのゴール及び169のターゲットで構成され、主に経済・社会そして環境の3つの要素で成り立っている。
HR・人事領域の文脈ではとりわけ「社会」の項目において重要性が高い。ジェンダーや国籍、宗教そして障がいといった多くのバックグラウンドを持った労働者が自由闊達にかつ安心・安全・健康的に働ける労働市場を提供する取り組みと非常に高い親和性がある。近年、Covid-19の影響下でリモートワークが急速に普及し、家庭や自身のスタイル、身体的なコンディションに合わせた働き方が可能となり、ダイバーシティ促進へ大きく前進したのではないだろうか。徐々にではあるものの女性の管理職比率も欧米諸国に近づき、ジェンダーや身体的特徴に囚われない労働市場への下地が出来てきたといえる。
また、近年ジョブ型雇用が様々な局面でブームとなり、企業組織としても労働者個人としてもいかに「スキル」と「能力」を獲得、開発していくかがHR、L&D領域で多く議論されてきた。専門的で偏った知識やスキルを持つ労働者を多く抱えることが企業の生産性を高めるかどうかは40年分のHR領域の研究データ・論文を振り返っても賛否両論である。ある学者やプラクティショナーは「ジェネラリストの使い勝手の良さ」に注目し、他方では、「ある分野に特化したスペシャリストを抱えることこそが競争優位を生み出す」と論じている者もいる。
しかし、「希少性のある」スキルは組織にとって競争優位を生み出す唯一無二の武器になり得ることそして個人にとっても労働者としての価値を高め、高い報酬を得る可能性が高いことに対する異論はほぼ存在しないであろう。それではどのようにして「希少性のある」スキルを身に着けることができるのだろうか。
HRの領域でいえば、日本においてHRに詳しいいわゆる「エキスパート」はほぼ皆無に等しいのが現状である。日本におけるHRは採用・選考と想起されることが非常に多く、採用スペシャリストなる企業や人財は数多存在するだろう。しかし、現状日本においてHRを学問として体系的に学べる場は存在せず、海外の最高学府でHRを網羅的に学習したあるいは資格を取得した人財は数えるほどしかおらず、希少性は非常に高いと言える。
そのため、アメリカや欧州でHRの学位を取得し、経験を積むことは希少性の高いすなわち市場価値の高いスキルを獲得する容易な手段の一つである。しかし、金銭的要因 (最低1000万円のコストが必要)やキャリアギャップ (アメリカでは2年、イギリスでは最低1年の期間を要する)そして家庭の事情 (家事や育児、介護等)などクリアすべきハードルが山積みである。1000万円の投資を行い、海外に最低1-2年居住するハードルは非常に高いのではないだろうか。
そこで弊社は、全ての人が努力次第で平等に希少性の高いスキルを獲得できる機会を提供すべく、世界最大のHR機関であるCIPDそしてイギリスのオンライン学習プラットフォーマーICSLearnと業務連携を行い、「日本にいながらHRの学位取得」を可能にしました。
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(D.S)