企業のLinkedIn活用 ~Voice!for HRM Vol.26 ~

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今回は、LinkedInの公式クリエイターである中村より。

昨今、日本での利用者が急増している、LinkedInについてお話をいたします。

~目次~

①そもそもLinkedInとは?

②LinkedInでの採用方法

③Linkedで採用活動を行うメリット

④今後の日本におけるLinkedIn

①そもそもLinkedInとは?

世界最大級のビジネス特化型のSNSである。
2003年5月にサービスを開始した後に、アメリカを始めとした世界各国で普及し、現在の登録メンバーは世界中で6億人を超えている。
日本では現状200万人以上が登録し、活用している。

主な活用方法としては、

■人材採用の支援

■広告の掲載

■営業の見込み客を創出

■オンライン学習支援のリソース

の4つが挙げられる。

今回は上記の4つの内、採用にフォーカスして話をしていこうと思う。

②LinkedInでの採用方法

LinkedInでの採用はダイレクトでやり取りが行われる。

具体的には、

■魅力的な能力・経歴等を持つ候補者への企業からの連絡

■企業に興味のある候補者からの連絡

といった双方向性のあるコミュニケーションが見られる。

独自で情報を取りに行く必要はあるが、企業も候補者も直接やり取りが行える仕組みとなっているため、企業にとっても候補者にとっても多数のメリットが考えられる。 今回は企業のメリットに着目していこうと思う。

③LinkedInで採用活動を行うメリット

■採用の効率化
■経歴や学歴以外の価値の「見える化」
候補者の考えを理解できる
■LinkedInのツールが活用できる(有料版)

の4つが挙げられ、採用活動において非常に大きなメリットとなる。

以下、各項目について具体的に説明していこうと思う。

■採用の効率化

「人材紹介サイト」や「エージェント」等を活用することなく企業と候補者が直接連絡を取り合うことにより、スピーディーな採用を行うことが出来るため、時間の効率化が図れる。なおかつ、上記の理由により仲介費用やサイト利用料を支払う必要がないため、費用の効率化も図ることが出来るのである。この2つにより、企業は従来の採用に比べ格段に効率的な採用を行うことが出来る。

■経歴や学歴以外の価値の「見える化」

日本の採用において、「経歴」や「学歴」は非常に大きな要素と考えられている。

しかしながら、最近の研究によると、企業で高いパフォーマンスを発揮する人材かどうかを評価する際に、「ソーシャルキャピタル(社会関係資本)」も考慮に入れることが重要なのではないかと考えられている。具体的にイメージしやすい例を一つ挙げると、「その候補者がどういったコネクションを持っているか」ということである。

個人のLinkedInを見てみると、その人物が日本に限らず海外においてビジネス面でどういったコネクションを持っているかが一目瞭然でわかる。これにより、その人物が「経歴」や「学歴」以外で持つ、潜在的な価値を「見える化」することが出来、自社に入社した場合にどういった恩恵を会社にもたらしてくれるかが、予想しやくなるのである。

■候補者の考えを理解できる

一般的な採用において、企業が候補者の考えや想いを知ることが出来る機会というのは、かなり限られている。しかしながら、LinkedInでは日々の投稿を見ることによってそういった「考え」や「想い」を知ることが出来るため、数少ない面談で判断をした上で採用を行った後に「思っていた人物像と違った。」となってしまう事態を避けることが出来る可能性が格段に上がるのである。

■LinkedInのツールが活用できる(有料版)

LinkedInを法人で活用する場合には無料版は勿論あるが、年間で契約をすれば活用できる有料版も存在する。無料版では純粋にSNSとして活用することがメインとなるが、有料版を活用すれば、LinkedInが集積したデータを活用することが出来、そのデータを分析した情報も得ることが出来る。

その為、「自社と同じ業界で働いている人は日本国内にどれほど存在するのだろうか?」といったデータや「企業毎の人材の流れ」といった分析結果を見ることが出来、採用に活かすことが出来るのである。

④今後の日本におけるLinkedIn

冒頭で記した通り現状の日本でのLinkedInの利用者数は200万人(アクティブな人口で考えるとこの数字より少ない)となっており、日本全体の就業人口が6000万人以上であることを考えると、割合は依然としてかなり低い状態である。

しかしながら、現状においてもビジネスSNSで利用者が一番多いのはLinkedInであり、今後ますますの発展が考えられる。特に欧米では採用の大部分がLinkedInで行われており、ジョブ型の導入など働き方の欧米化が進んでいる日本でも、欧米レベルまで利用率が上がることは十分考えうる話である。

優秀な人材を獲得するためには、今後の人材市場がどう推移していくのかを考えた上で、企業自身がよりアグレッシブに人材へリーチする必要性があるのではないか?

その為のツールが、現在日本で急成長しているLinkedInであると私は考える。

(M.N)