業務を見直してみよう! ~30人の会社のテレワーク Vol.90~
花粉と陽射しのダブルパンチで、顔にアレルギー症状が出てしまい、今週は薬ベタベタの顔で仕事をしていました。テレワークで本当に良かったと思います。
東京都のテレワーク実施率調査によると、2023年2月の都内のテレワーク実施率は、51.1%。緊急事態宣言中には65%まで上がりましたが、現在は50%台前半を緩やかな下降傾向で推移しています。私の周りでも「フル出社です」という方にお会いすることが増えてきました。その方々からは「会社の方が集中できる」という声も聞こえて来ています。パフォーマンスを上げやすい環境は人それぞれ違います。「テレワークはいい」「テレワークはダメ」と一概に決めるのではなく、大切なのは「働き方を選べる」ということではないかと思います。
では、「テレワーク」という選択肢を従業員に示すために、会社は何をすれば良いのでしょうか?
日経新聞のスキルアップ塾にテレワークについての記事:社長!「仕事は職場で」という考え、やめませんか(2023/3/11)が掲載されていました。テレワークを導入する上での基本となる考え方と、テレワークは業務を見直す良い機会になるということが書かれていました。
今回は、2021年8月5日に実施したセミナー:テレワークで”人財”を守るの内容をご紹介しつつ、テレワークを導入する上での最初のステップとなる、業務整理・業務選定について見ていきたいと思います。
業務選定・業務整理の手順
弊社では、業務選定・業務整理を下記の手順で行います。
1)業務の洗い出し
まずは業務を可視化しましょう。今やっていることを書き出し、分類します。
2)業務の切り分け
テレワーク可能な業務と不可能な業務を分けます。
3)効率化を考える
手順や役割分担の見直しを行い、効率化を図ります。
この過程で「実はやらなくても良い事」が見えてくることもあります。
4)経営者のこだわりを反映
経営者のこだわりがあれば反映させましょう。
Step1:業務の洗い出し
ここからは、弊社の例で見ていきましょう。こちらに、私がやっている業務を書き出してみました。
中小企業では一人の方がいろいろ兼務していることが多いため、作業内容が多岐に渡る方も多いのではないかと思います。
まずは一度棚卸を行うことが重要です。
その上で、作業に着目して業務を分けていきます。
私の場合は、
・ミーティング
・PCでの個人作業
・事務所類の処理
・社内システムでの処理
というように分けられました。
整理できていないグレーになっている項目についても、実際にやっている作業を細かく分類していくと、同じように分類できます。
Step2:業務の切り分け
次に、テレワーク可能な業務とテレワーク不可能な業務に分けていきます。
一部、テレワーク不可能な業務が残りました。
・PCをデスクトップではなくノートPCにする
・情報機器の貸与・利用に関するルールを策定する
・Web会議ツールを利用する
・クラウドシステムを利用する
などの対応を行うことにより、テレワークが可能です。
Step3:効率化を考える
私の作業の場合、見積書の作成と請求書の発行については、テレワークができないという状況がありました。
見積書は社内サーバーに接続が必要になるため、請求書は紙での発行と押印が必要になるためです。紙や印鑑のために出社しているという方、今でも多いのではないかと思います。
弊社では、クラウドシステムを利用することにより、見積書・請求書ともにWebから発行できるような仕組みに変更しました。
IT導入補助金・テレワーク推進強化奨励金・人材確保等支援助成金など、システム投資やテレワーク実施のために使える助成金や補助金もあります。どのような補助金があるのかを調べ、それぞれの要件や申請期限を定期的にチェックするようにすると良いでしょう。
Step4:経営者のこだわりを反映
最後に、経営者のこだわりがあれば反映させましょう。
弊社代表のこだわりは「信頼関係~従業員を信頼して、管理しすぎない管理を行うこと~」です。
リモート化でのマイクロマネジメントやリモハラが問題なっています。部下を持つ方は「部下をマネジメントする」という考えではなく「部下の仕事をマネジメントする」という考え方に変えると良いでしょう。
働き方改革の推進・採用力の向上・優秀な人材のリテンション、という観点からも「希望すればテレワークができる」という環境があることは有利に働くでしょう。弊社では、業務可視化・DX化支援を行っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。