今回は固定資産の前払金、部分払金として使用した時の収益化について書いていきます。
固定資産の前払金、部分払い金というのは、長期契約により固定資産を取得する際に発生します。
資産の建設完了が期を跨ぐ場合に、工事途上の固定資産に対して前払いしている場合は、「建設仮勘定」を計上する必要があります。建設が完了して引き渡しを受けたら「建設仮勘定」から「固定資産(建物など)」へ振替えます。
このような場合の前払金を交付金から支払った場合は、「建設仮勘定」を計上する際に「運営費交付金債務」を「建設仮勘定見返運営費交付金(負債)」へ振り替えます。
運営費交付金 で償却資産を購入した場合、「資産見返運営費交付金」へ振替えましたよね?それと同じです。工事途上の資産(建設仮勘定)を購入したと言えるので、「建設仮勘定見返運営費交付金」へ振り替える必要があります。
完成した固定資産を引き受けるので、つまり固定資産を購入したということになりますね。
そのため、償却資産を購入した時と同じように「資産見返運営費交付金」を計上する必要がありますので、「建設仮勘定見返運営費交付金」を「資産見返運営費交付金」に振り替えます。
その後は償却資産と全く同じ。償却時に「資産見返運営費交付金戻入」で収益化していきます。
ちなみに、建設仮勘定に費用相当額が含まれている場合は、その分を「建設仮勘定見返運営費交付金」から「運営費交付金収益」へ振り替えます。
あくまで、固定資産分を見返負債として計上する必要があるので、費用(例えば建物撤去費用など)に相当する分は、費用の支払に充てたということのなので、「運営費交付金収益」に計上する必要があります。
以上、固定資産の前払金、部分払金として使用した時の収益化についてお話しました!
まとめると、
・交付金を使用して建設仮勘定を計上→建設仮勘定見返運営費交付金を計上
・建設仮勘定から固定資産へ振替計上→資産見返運営費交付金を計上
・資産代金ではなく費用代金に充てた場合→運営費交付金収益を計上
というお話でした。