まず、社会保険とは何かというと、広義には 健康保険 、年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の5つの保険の総称のことであり、 健康保険 と厚生年金の2つを指すこともあります。
保険の種類にもよりますが、社会保険は一定の条件の事業所で加入が義務付けられています。( 健康保険 、厚生年金の適用を受ける事業所を適用事業所といいます。)
今回はその中の健康保険について焦点を当てて解説をしていきます。
日本では「国民皆保険制度」という公的医療保険制度が設けられていることで、国民全員が何らかの形で公的医療保険に加入するように定められています。つまり、日本に住んでいる人は、適用事業所で雇われている人は先ほどの健康保険等(以下、健保)の加入やその扶養として加入しており、その他の人は国民健康保険等(以下、国保)に加入していることになります。
ちなみに、健保は健康保険法に基づいて全国健康保険協会や健康保険組合が運営し、国保は国民健康保険法に基づいて主に市町村が運営しているため、保険の対象や保険料の計算方法、扶養の有無などについて内容が異なります。
では、適用事業所を退職して個人事業主となる場合はどうなるのでしょうか。
退職すると今まで入っていた健保の資格を失うため、基本的には国保に加入することになります。
しかし、国保に加入せずに健保を2年間継続する「任意継続被保険者制度」という制度を使うことで健保の被保険者資格を継続することができます。
この任意継続被保険者制度のメリット・デメリットについては、次回以降の記事で触れていきたいと思います。